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'); document.write('「タンケン(探検)」という言葉に、胸を躍らせた時代がありました。今から、五十年も百年も昔のことです。そのころ地球上には、まだまだジンセキミトウ(人跡未踏)の地、人間が足を踏み入れたことのない場所が残されていたのです。たとえば、アフリカや南米大陸の果てしれぬジャングル。雲の上の巨峰エベレスト。雪と氷に閉ざされた南極、北極。そのほか数え切れないほどの空白地帯が、千古の謎を秘めて、人類の行く手を阻んでいたのです。
しかし、それらの秘境も、勇敢な探検家たちによってつぎつぎと征服されていきました。リビングストン、スタンリー、スコット、アムンゼンたちの探検記を、子どもだったぼくらは、ワクワクしながら読んだものです。探検記だけではありません。こんな時代の流れにそって小説の世界でも、『ソロモン王の洞窟』『洞窟の女王』『ロストワールド』などの名作が熱狂的に迎えられました。むろん、架空の魔境での架空の冒険談です。しかし、その時代の人には、いかにもありそうなリアリティを持って読まれたのです。
さて、20世紀も終わりに近い現在はどうでしょう。ジャングルは手当りしだいに開発され、ヒマラヤ山系は近代装備の登山隊ラッシュ。南極基地にヘリコプターが飛びかい、北極経由のジャンボ旅客機では極点通過証が配られるありさまです。謎も神秘もあったもんじゃない。ジャイアンとスネ夫が、「ぼくらには、謎や神秘のかけらさえ残されていないんだ!!」と怒るのも、わかる気がします。
しかし、ほんとうにそうでしょうか。この広い地球のどこかに、人間の思いもつかない秘密を隠した大魔境が残されてはいないものか。せめて、ドラえもんたちには、ハラハラドキドキするような大冒険をさせてやれないものでしょうか。そう考えてかいたのが、この『のび太の大魔境』です。
問題は宇宙空間から昼も夜も監視をつづけている、無数の監視衛星でした。この目をごまかさなければ、魔境の設定はなりたちません。そこで考えたのが、特殊な地形と特殊な気象条件で守られたバウワンコ王国です。ちょっと苦しいけれど、ま、絶対にありえないとはいえないでしょう。こんな魔境のひとつくらい残っていてほしい、というのが作者の願いです。
藤子・F・不二雄 生誕80周年記念
1992年6月1日 藤子・F・不二雄 てんとう虫コミックス・アニメ版「映画ドラえもん のび太の大魔境」より